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石巻官製談合 市職員2人、懲戒免職 市長ら幹部に減給処分

職員に訓示する斎藤市長(左)

 石巻市発注の下水道工事の入札を巡る官製談合事件で、市は22日、官製談合防止法違反などの罪で有罪判決を受けた市下水道建設課技術課長補佐(51)と、同課係長(47)を懲戒免職処分にしたと発表した。処分は21日付。

 有罪判決を受け、管理監督責任として市幹部も減給処分にした。斎藤正美市長は30%(1カ月)、渡辺伸彦、工藤均両副市長は20%(同)。当時上司だった部長級と次長級、課長級の計4人の60代男性職員も減給10%(同)の懲戒処分にした。

 斎藤市長は22日、市役所で次長級以上の職員約40人に訓示し「初心に返り、市民の信頼を回復すべく公務員としての綱紀粛正、服務規律の順守を徹底し、一丸となって公平公正な業務の遂行に取り組んでほしい」と述べた。

 仙台地裁は10日、技術課長補佐に懲役1年6月、係長に懲役1年、ともに執行猶予3年の判決を言い渡した。

 判決などによると、昨年2月15日にあった下水道工事の制限付き一般競争入札で、2人は同2月1日、市内の建設会社遠藤興業の現場事務所で、同社元専務執行役員(68)=公競売入札妨害の罪で公判中=に最低制限価格が推測できる設計書のコピーを手渡して落札させ、公正な入札を妨害した。

 市議会は22日、臨時会を開き、市長と副市長の給与減額に関する条例など3件を原案通り可決、承認し閉会した。

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