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稚ナマコ3000匹を放流 若手漁業者、今年2回目 県漁協石巻東部支所

稚ナマコが付いた採苗器を海に放す漁業研究会のメンバー

 県漁協石巻市東部支所の若手漁業者らでつくる漁業研究会は18日、同市狐崎浜の鹿立(すだち)漁港周辺で稚ナマコ約3000匹を放流した。ナマコは水質の変化やストレスに敏感で育成が難しく、研究会が放流に至ったのは3年ぶり。関係者は収穫可能なサイズや重さになる3年後に期待を寄せた。

 研究会のメンバー約20人が体長1センチに育った稚ナマコの水槽を鹿立漁港から船で運び、約500メートル沖で放した。放流は今年2回目で、8月下旬には約15万匹を東部支所管内に放していた。

 稚ナマコの育成は5月下旬、狐崎浜のカキ処理場で始めた。放卵を促す採卵誘発作業を6月に実施。その後、ナマコを付着させる採苗器を飼育水槽に投入して育てた。

 ナマコの養殖は、地元で捕れる水産物を適切に管理し安定的な漁獲につなげようと、2018年から県の技術指導を受けて取り組んでいる。

 研究会の古内均会長は「水槽の温度管理や餌の与え方などを工夫し、何とか放流までたどり着いた。資源を増やすためにこれからも続けていきたい」と話した。

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