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「福島の事故、忘れたか」 住民や市民団体、原発周辺で抗議活動 女川

女川原発(右奥)を望む小屋取漁港で集会を開いた住民や市民団体関係者=29日午前11時50分ごろ

 東北電力が女川原発2号機を再稼働させた29日、住民や市民団体などが女川町の原発周辺で東北電への抗議活動を行った。「再稼働反対」「東京電力福島第1原発事故を忘れたか」などとシュプレヒコールを繰り返し、女川原発の廃止に向けて今後も活動し続けることを誓った。

 再稼働に先立ち同日午前、原発ゲート前には「女川から未来を考える会」などの約40人が集まった。同団体代表で元町議の阿部美紀子さん(72)が「人権を脅かす全原発に反対し、女川の再稼働中止を求める」と東北電への申し入れ書を読み上げた。

 元町議の高野博さん(81)は「原発事故が起きたら、古里女川は住めない町になる。それを絶対許さないためにも今後も声を上げ続ける」と強調した。

 参加者は近くの小屋取漁港に移動して集会を開き、海を挟んで立地する同原発に向けて拳を突き上げて「原発を絶対に止めるぞ」「核のごみを出すな」などと声を上げた。

 福島市から参加した病院勤務、市川潤子さん(61)は、祖父母が福島県沿岸部出身といい「原発事故で今も多くの人が避難生活するなど、福島第1原発事故は決して終わっていない。それなのに再稼働とは」と語気を強めた。

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