秋の叙勲 功績に光、石巻地方から喜びの声
秋の叙勲受章者が3日付で発表された。県内の受章者は99人で、石巻地方からは地方自治や消防、防衛業務などの分野で8人が選ばれた。このうち3人に喜びの声を聞いた。他の受章者は後日紹介する。
旭日双光章(地方自治功労)
■元石巻市議 青山久栄さん(76)=石巻市あけぼの
旧北上町議を含め8期26年、石巻市議を務めた。2014年からの2年は副議長。「東日本大震災からの復興を見届けるという気概だった」と振り返る。
信条は「一生懸命に頑張る人に希望をもたらすこと」。町議を志すきっかけとなった漁港整備を皮切りに、円滑な市町村合併や災害復旧などに尽力した。
受章について「議会に送り続けてくれた方々のおかげ」と語り、妻徳子さん(69)にも改めて感謝する。
現職市議には「各自が真にやりたいことを突き詰め、進んでほしい」と期待する。
旭日双光章(地方自治功労)
■元県議 池田憲彦さん(71)=石巻市前谷地
「身に余る光栄。支えてくれた皆さんや同僚議員、県職員に感謝したい」
1997年の県議補選で初当選し、通算5期16年。2022年10月から副議長を1年務めた。「文教警察委員長だった04年、議員提案の県犯罪被害者支援条例を全国で初めて制定したことが一番の思い出」と語る。条例は昨年、現状に即した改正案が可決された。
石巻地方の基幹産業は水産業と農業。働きやすい環境を整えるため、漁港と圃場の整備に尽力した。「県議の経験を生かして、地域の活性化に貢献したい」
旭日単光章(土地改良事業功労)
■元北上川沿岸土地改良区理事長 高橋利一郎さん(82)=石巻市相野谷
石巻市北上地区などの農地を運営、管理する北上川沿岸土地改良区で2010年から12年間、理事長を務めた。就任後1年たたずに東日本大震災が発生。任期のほぼ全てを農地復興に充てた。「受賞は自分一人の功績ではなく昼夜を問わず復興に尽力してくれた皆さんのおかげ」と感謝する。
記憶に強く残るのは震災2年後に大川地区で営農を再開させたこと。「ほんの少しの農地だけだったがうれしかった」と振り返る。
後進には「復興農地を発展の礎にし、美しい田園景観を残してほしい」と望む。
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