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コロナ下の災害想定 石巻・登米・気仙沼二次医療圏、合同で訓練 200人が参加

避難者役の学生(右)から避難状況や体調などを聞き取る救護班のメンバーら

 新型コロナウイルス流行下の大規模地震などの災害発生に備え、石巻・登米・気仙沼二次医療圏合同の災害保健医療対応訓練(石巻保健所主催)が10月26日、石巻市蛇田西道下の石巻赤十字病院災害医療研修センターであった。救急・入院治療に対応する二次医療圏や構成市町と県保健医療調整本部との連携などを確認した。

 圏域の保健師、薬剤師、同病院救護班、看護学生、市町職員、県の「災害時健康危機管理支援チーム(DHEAT)」などから計約200人が参加。県保健医療調整本部と各市町本部を立ち上げ、連携体制を確認するとともに、避難所演習を通して救護班の役割などを学ぶ狙い。

 訓練は、宮城県沖で最大震度6強の地震と1.5メートルの津波が発生した3日後、余震の中、各自治体が避難所を開設した-との想定。各市町ごとに病院内の会議室やホール、各教室などを避難所と本部に見立てて実施した。

 このうち東松島市の本部では、市職員らが県保健医療調整本部と連携し、支援要請や被害状況の把握を行った。到着した救護班は最大280人の避難者がいる小学校が避難所になった想定で、感染対策を徹底しながら、発熱患者や認知症患者、高齢者に必要物資や健康状態を聞き取った。

 県東部保健福祉事務所の担当者は「役割分担を明確にし、避難者への支援情報などを共有できた。災害発生時に慌てず(関係機関が)機能できるように、今後も訓練を継続し、課題を解決しながら備えていきたい」と話した。

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