夢や悩み、熱く語る 女川町民弁論大会 90人聞き入る
第53回女川町民弁論大会が3日、町生涯学習センターであり、小中高生9人が、人生の夢や学校生活での悩み、町の将来などについて熱い思いを語った。最優秀賞には小学生の部が女川小6年紺野六花(りっか)さん(11)、中学生の部は女川中3年高橋莉生(りお)さん(15)、一般の部は県支援学校女川高等学園3年鈴木瑞穂さん(18)が、それぞれ輝いた。
紺野さんの演題は「自分の夢をみとめない大人」。「幸せを求める者は夢を持たなければならない」という渋沢栄一の言葉を引用し、「皆さん(子どもたちの夢を)応援したり、励ましたりしてください」「夢に近づく私たちの、大きな力となるのです」と訴えた。
柔道部員の高橋さんは「努力の証(あかし)」と題して発表した。「努力は必ず報われる」との言葉に反発し「必死に練習して負けるなら努力は無駄」と両親に不安をぶつけたところ「勝敗が全てではない」と諭された経験を披露。「自分は一人ではない」「努力したこと自体に価値がある」と気付いたという。
鈴木さんは多様化という価値観が障害者を取り巻く環境に及んでいるか問うた。知的障害と診断され「同級生や家族との距離が大きく変わった」「悔しくてとてもつらかった」と回想。「価値観が混ざり合う世界で、私たちはどう生きていくべきか。周りの人の個性や価値観を受け入れられる人になりたい」と結んだ。
女川小獅子振り隊と石巻好文館高マンドリン部のステージ発表もあった。石巻高同窓会女川支部の「女川鰐陵(がくりょう)会」、町内の経済人団体「金曜会」主催。町民約90人が訴えに聞き入った。
最優秀賞以外の受賞者は次の通り。(敬称略)
【小学生の部】
▽優秀賞 八巻英孜、鈴木碧虎(女川小6年)
▽敢闘賞 兼重雷雅、佐藤弥里(女川小6年)
【中学生の部】
▽優秀賞 阿部ひなた(女川中3年)
【一般の部】
▽優秀賞 津田愛佳(女川高等学園3年)
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