子育てと介護の縁側・今日も泣き笑い(19) 夜更かしの友 暗い台所で悩みを共有
【石巻市・柴田礼華】
先日、次女しお音が1歳半でおっぱいを卒業いたしました。ちょうど10月に保育園に入園し、離乳食も完了するタイミングだったので、思い切って断乳することにしました。
少しずつおしゃべりするようになってきたしお音が1番頻繁に、1番はっきりしゃべる言葉が「ぱいぱい」(おっぱいちょうだい)でした。胸の前で手をパチパチ合わせながらおねだりする様子があまりにかわいかったのと、母乳が体調を崩した時の栄養補給や、お出掛け先でぐずった時や寝かし付けの最強アイテムだったので、上の子同様1歳2カ月あたりで予定していた断乳がついつい延び延びになっておりました。
■卒乳し疲労軽減
卒乳して気付いたのは、夜間授乳で夜中に起きなくて済むようになったことと、そもそも授乳をしなくなったことで、体の疲れがかなり減ったということです。年齢や体力のせいもあるかと思うのですが、授乳するたびに眠気と倦怠(けんたい)感に襲われ、さらに常におなかが空いていました。授乳期間は運動部の高校生並みにご飯を食べていたように思います。
卒乳すると、しお音が驚くほどご飯を食べるようになりました。日によっては4歳の姉より多く食べることもあります。それだけ栄養を吸われていたんだなぁ、授乳って大変な仕事だったんだなぁとあらためて気付く今日この頃です。
柴田家の夕方から寝かし付けまでの時間は大忙し。午後6時ごろ、娘たちと義理の両親にご飯を食べさせ、娘たちをお風呂に入れ(入れるのは主に夫の担当)、娘たちが寝る前のひと遊び、ふた遊びに付き合い、ようやく怪獣2人が寝付いた午後8時半か9時ころ、私1人のんびり夕飯を食べるのがだいたいの恒例になっています。
■父と空腹満たす
授乳していた時期はとにかくおなかが減るので、だいたい午後11時か午前0時ごろに空腹で目が覚め、小さい照明だけつけて薄暗い台所へゴキブリみたいにコソコソ出ていき、納豆卵かけご飯を食べようとしていると、風呂上がりの義父(通称せんじい、先生おじいさんの略)が冷蔵庫やお菓子置き場をガサゴソあさるのにバッティングすることが多々ありました。せんじいは昔からおなかが空いていると眠れないそうで、昨年体調を崩して入院していた時も夜中に低血糖になり、看護師さんからクラッカーをもらって食べていたそう。
この前せんじいが「最近礼華ちゃんが夜中に食べなくなっちゃったから肩身が狭くて、部屋に持って行って食べるようになっちゃったよ」と少しさみしそうに話していました。確かに、薄暗い台所でその日の出来事や、義母レツさんの介護の大変さを共有するおしゃべりの時間は大切なひとときだった気がします。
おっぱいとの別れは夜食の友との別れでもありました。
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