女川原発2号機、再起動 週内にも発電と送電 東北電
東北電力は13日、再稼働後の機器のトラブルで停止していた女川原発2号機(女川町、石巻市)原子炉を午前9時に再起動したと発表した。原子炉内から燃料制御棒を引き抜く作業に着手し、午前11時55分に、核分裂反応が安定的に継続する「臨界」状態に到達した。東北電は週内にも発電と送電を再開し、12月ごろの営業運転開始を計画する。
2号機中央制御室で午前9時、運転員が原子炉の状態を「燃料取替」から「起動」に切り替えた。その後、燃料集合体560体が収められた炉心から制御棒137本を段階的に引き抜く作業に入り、核分裂反応が安定するかどうかを見極めた。作業は問題なく進み、約3時間で臨界に達した。
東北電は今後、炉内から送り出された蒸気でタービンを回転させ、発電機とつないで発送電を開始する。その後、機器や設備に不具合がないか確かめるため原子炉をいったん止める「中間停止」を実施。問題がなければ原子炉を再び起動させ、最終的な検査や原子力規制庁の確認などを経て、営業運転へ移行する。
2号機は10月29日、東日本大震災で停止して以来13年7カ月ぶりに再稼働したが、今月3日、機器トラブルが発生し、原因調査のため4日に原子炉を停止した。
トラブルは測定機器を原子炉内に送り込む「案内管」のナットの締め付け不足が原因だったと判明。東北電は同じ形状のナットを使う229カ所を点検し、ナット締め付けの新たな作業手順を取りまとめるなど再発防止策を講じた。
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