いしのまき食探見 >仙台白菜・松島純2号 100年の伝統、甘く柔らか
海と山とで育まれる豊かな石巻地方の食材。伝わる文化と技を生かした郷土の「食」を紹介する。
仙台白菜・松島純2号
伝統野菜「仙台白菜」の歴史は大正時代までさかのぼる。「松島純2号」は、隔離育種の場となった松島湾の小島で大正13(1924)年に誕生した。特長の甘みと柔らかさで一世を風靡(ふうび)し、関東大震災後の首都圏では高値で取引されたという。
一方、傷が付きやすくて病虫害に弱く、栽培が難しい弱点もあった。作りやすい新品種に取って代わられ、市場からは姿を消していった。転機になったのは2011年の東日本大震災。津波被害を受けた農地の営農再開へ、塩害に強い同品種に再び光が当たった。
石巻地方では、東松島市内の農家6軒でつくる「やもと蔬菜(そさい)組合」が中心となる。目標にする年間出荷量は約70トン。デリケートな品種の安定生産へ、生育状況の地道な観察と管理を徹底している。
遠藤淳一組合長(51)は「生産者が高齢化、減少する中でも、より多くの消費者の方に味わってもらうために可能な限り作っていきたい」と語る。サラダでの生食をはじめ、火を加えてとろみを付けたり、肉厚な葉を生かして漬物にしたりなど、幅広い調理方法を勧める。
同市矢本の「ちゃんこ萩乃井」ではシーズン限定で、ちゃんこ鍋の具材として活用する。大森秀保社長は「切った瞬間に水分の多さが分かる。取れるものなら年中使いたい」と語った。
(漢人薫平)
<メモ>
やもと蔬菜組合の栽培面積は1.5ヘクタール。10月下旬~12上旬に収穫する。石巻地方ではシーズン中、みやぎ生協の店舗に並ぶ。「JA全農みやぎ みんなの新しいふるさとプロジェクト 仙臺(せんだい)白菜」などと記された茶色のシールが目印。
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