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福岡の伝統野菜・かつお菜、東松島で最盛期 栽培農家「宮城でも」

かつお菜の特徴である縮れた大きな葉が畑で目を引く

 東松島市赤井地区で、県内では珍しいアブラナ科の葉物野菜「かつお菜」が収穫時期を迎えている。19日も栽培農家が手際よく出荷作業を進めた。

 かつお菜は縮れた大きな葉が特徴。福岡県原産で、同県の正月の雑煮には欠かせないという。加熱すると、かつおだしのような風味とうまみが感じられることが由来とされる。煮物やおひたしで味わうほか、ポトフなどの洋食にも合う。

 石巻市中里6丁目の農業石原慶太さん(61)は19日午前、赤井地区の畑で葉を一枚一枚手で収穫した。葉は破れたり折れたりしやすく、傷めないよう丁寧に、適当な大きさにカットし、袋に詰めて出荷した。

 石原さんによると、かつお菜は同県外ではほとんど流通していないといい、ユニークな作物を広めようと昨年から普及に取り組んでいる。240株の試験栽培から始め、今年は栽培面積を増やして約800株に規模を拡大。シーズンに1株から5回ほど採れ、収穫は1月上旬まで続く。

 石原さんは「葉の白い部分を水から煮ればだしを使わなくても風味が出る。この面白い野菜を宮城にも広めたい」と話した。

 3枚入りで216円。石巻市中央2丁目の「いしのまき元気いちば」や同市恵み野6丁目の園芸店「グリーンサムいちば」などで販売している。同市前谷地の障害者就労継続支援B型事業所「パーラー山と田んぼ」では、ツナあえや炒め物などの総菜に加工して販売している。

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