万灯、安寧を願う 檀家ら集いお会式 石巻・久円寺
石巻市千石町の久円寺で23日、日蓮聖人の法要「お会(え)式」があった。「おめご」の愛称で地域住民に親しまれている恒例行事。地区内を万灯が練り歩き、檀家(だんか)や住民が子どもの成長や五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願した。
「万灯練り供養」は午後5時にスタート。日連聖人が亡くなった10月13日に桜が咲いたという故事に基づき、桜の造花で約4メートルの宝塔を飾り付けた万灯が、太鼓やかねを鳴らす檀家ら約30人と共に寺の前の約100メートルを歩いた。にぎやかな光景に住民らが後を追い、写真に収めていた。
家族と訪れた同市南中里1丁目の林善明さん(39)は「太鼓などの元気な様子が良い。ちょうちんの明かりや境内の紅葉に風情を感じる」と話した。境内には屋台も並んだ。
お会式は今年で743回目。新型コロナウイルス禍は万灯の練り歩きを中止していたが、昨年から復活した。谷川海正住職(53)は「皆さんと共に日蓮聖人へ社会の安寧を願う大切な機会。毎年開催を楽しみにしているという声を聞くので、できる限り続けていきたい」と話した。
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