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在宅療養、災害対策は 斎藤病院副院長が講話「1週間分以上の薬、停電の備えを」

震災の教訓に基づき、在宅患者の備えに理解を深めた講演会

 難病を抱える在宅療養患者の災害対策をテーマにした医療講演会が県石巻合同庁舎であった。石巻市の医療法人社団仁明会斎藤病院の渡辺弘一副院長(脳神経内科)が、患者や家族、支援者に対し、医療依存度や介護度が高い患者の備えについて説明した。

 渡辺副院長は東日本大震災直後、在宅で生活していた患者に薬や支援物資が届くのが遅れたという統計に基づき「中断することができない医薬品や経管栄養剤などを1週間分以上、備蓄してほしい」と強調。人工呼吸器など電源が必要な医療機器を常用している場合、停電に備えて非常用電源を確保する必要性を訴えた。

 その上で、東北大病院難病医療連携センターと県がまとめた「災害時対応ハンドブック」を基に、個別の避難計画の作成を助言。居住地域で想定される災害や、避難までの手順、連絡先、必要な医療機器などの一覧を事前にまとめておくよう呼びかけた。

 身近に難病患者がいて、理解を深めようと参加した石巻市小渕浜の女性(76)は「自分自身もつえを利用し、高台の指定避難所に避難する難しさを感じ、訓練を重ねている。難病がある人はより配慮や備えが必要だと学んだ」と話した。

 講演会は11月22日、県難病相談支援センターが開催し、患者やその家族、支援者ら約30人が参加した。

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