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闇バイト防止へ 石巻地方で啓発活動 「怪しい話、乗らないで」

学生と警察、初の連携キャンペーン 

キャンパス内で行われた闇バイト防止キャンペーン

 学生の冬休みを前に石巻署は17日、石巻専修大と連携し、キャンパス内で闇バイト防止キャンペーンを初めて実施した。

 県内7大学による少年健全育成ボランティア「ポラリス宮城」メンバーの同大生4人と署員が、闇バイトを疑うポイントや罰則が書かれたチラシやポケットティッシュ100セットを学生に配った。

 ポラリス宮城は警察と連携し、イベントでの防犯広報や補導指導に当たる。石巻専修大のメンバーは日常的な地域パトロールのほか、8月の石巻川開き祭りでは警察と未成年飲酒などの防止に取り組んだ。

 メンバーで経営学部3年の鈴木秀磨さん(21)=石巻市大森=は「闇バイトは意外と身近に迫っている。金銭面でつらい状況にあっても、異様に報酬が高いバイトや怪しい話には乗らないでほしい」と話した。

 同署によると、11月末時点での管内の特殊詐欺被害件数は8件(前年同期比1件減)で、被害額は1246万1000円(2636万7000円減)。電話による架空請求などが多いという。県内では332件(40件増)、11億8845万円(6億4433万円増)で、被害額は過去最高額となっている。

 同署生活安全課の少年健全育成官の坂内和子さんは「特殊詐欺では、大学生が被害者になることがあれば、闇バイトとして加担する側になることもある。一度関わると抜け出すのが難しい」と指摘。「危ないと感じたら、ちゅうちょせずに警察に相談してほしい」と呼びかけた。連絡先は警察総合相談窓口#9110。

中高生にも危険周知を 3市町13校にチラシ4000枚

須田校長(右)に依頼文を手渡す吉田会長(中央)

 全国的に多発し、若者を犯罪に巻き込む「闇バイト」の募集に注意を促そうと、石巻市防犯協会連合会石巻支部や石巻署などは17日、石巻、東松島両市の12高校を訪問し、生徒への啓発チラシ配布を依頼した。

 石巻高(生徒595人)には、同支部の吉田慶逸会長や市、石巻署の担当者ら約10人が訪れた。須田一憲校長に吉田会長がチラシ630部を手渡した。

 吉田会長は「冬休みに入るとさまざまな勧誘が出てくることが考えられる。危険性を生徒に周知してほしい」と話した。須田校長は「交流サイト(SNS)上には巧妙な手口の募集もある。将来ある青年が犯罪に巻き込まれないよう注意する」と語った。

 チラシは「簡単に稼げる」「即日払い」などのうたい文句を掲げるSNSやネット掲示板などの求人情報へ警戒を呼びかける内容。石巻地区防犯協会連合会や石巻署などが約4000枚を作成。女川町の女川中でも配布した。

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