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全日本躰道選手権大会 渡波・佐々木選手、個人実戦V 県代表50年ぶりの快挙

実戦の練習をする佐々木選手(上)
後輩たちに師としての背中も見せる佐々木選手(左から2人目)

 空手をベースに器械体操の要素を盛り込み、アクロバティックな技を繰り出す武道「躰道(たいどう)」の第57回全日本躰道選手権大会(NPO法人日本躰道協会主催)で、石油やガスなどを販売する石巻市のカガク興商に勤務する佐々木尚希選手(23)=渡波躰道協会=が、男子個人実戦競技の部で優勝した。県内の選手が優勝するのは約50年ぶり。

 大会は11月17日に長野県であり、佐々木選手は宮城県代表として出場。学生からベテランまで34人が、トーナメントで戦った。

 決勝戦の相手は、全日本で11回、世界大会3回優勝の金子智一選手(東京都多摩代表)。これまで3回戦いを挑み、結果は全敗。緊張感とともに、憧れの相手との再戦にうれしさが込み上げていた。

 金子選手の対策を練ってきたものの、隙のない動きに攻撃はきれいにかわされた。間合いを保ちながら、一瞬の隙を伺って攻撃。有効2本で技ありとなり、金子選手の攻撃は受けずに優勢勝ちした。

 佐々木選手は戦いを「まだ勝った実感が湧かない。しかし、目標だった選手に勝てたことはうれしい」と振り返った。

 決勝に進むまでに、大学生の全国大会準優勝者や、世界大会に出場するベテランなどそうそうたる顔ぶれを破ってきた。大会に出場する全選手の中から選ばれる最優秀選手賞も受賞し、さらに注目が集まる。佐々木選手は「来年以降は追われる立場になる。技を磨き、新しい自分で連覇したい」と意気込む。

 現在は仕事終わりに週3日、渡波躰道協会で練習に励む。年長から一般まで20人が所属。実戦の練習相手になることもあれば、教える立場になることもある。「自分も、子どもたちも結果が出るように頑張る。教えられることを教えていく」と話す。

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