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絵本の世界、奥深い 作家宮西達也さん、石巻でトークショー 作品制作も

トークショーを終え、イラストを仕上げる宮西さん
描いてほしいテーマをリクエストした来場者

 人気作「おまえうまそうだな」などで知られる絵本作家宮西達也さん(67)=静岡県三島市=のトークショーが15日、石巻市中央2丁目のみやぎ生協アイトピアホールであった。家族連れなど約100人が参加し、読み聞かせやイラスト制作の実演を通して物語の世界を楽しんだ。

 宮西さんは「ままみてて」「ほうちょうさん ききいっぱつ」など自作絵本をスクリーンに映し出しながら読み聞かせをした。即興で来場者にキャラクターを配役し、声優を務めてもらった。来場者のリクエストに応えて約30のイラストも描き、1枚の大きな作品を完成させた。

 来場者からの質問にも答えた。「なぜ恐竜を描くのか」という児童の問いに対し「権力やお金の象徴として強いティラノサウルスを描き、優しさと思いやりの象徴である赤ちゃん恐竜と出会わせた」と説明。「本当に大切なものは何かと問いかけている」と答えた。

 参加した東松島市矢本東小4年岩田瑞雪(みずき)さん(10)は「読み聞かせが楽しかった。お願いした絵を描いてもらえてうれしい」と笑顔を見せた。

 トークショーは石巻市中瀬の石ノ森萬画館で開催中の企画展「おまえうまそうだな展-『やさしさ』と『おもいやり』ってなんだろう?」の一環で萬画館が開いた。企画展は来年1月13日まで。イベントで描いたイラストは企画展示室に飾られている。連絡先は萬画館0225(96)5055。

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