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どんと祭 平穏な一年、御神火に祈る 石巻地方

住民が御神火に正月飾りを投げ入れ、手を合わせた=7日午後4時45分ごろ

 小正月の伝統行事「どんと祭」が7日、石巻市の神社などであった。市民が燃え上がる御神火に正月飾りを投げ入れ、一年の無病息災や家内安全を祈った。

 同市住吉町1丁目の大島神社では、境内下の北上川河岸堤防にたき上げ場を設置。桜谷隆二権禰宜(ごんねぎ)(39)が神事を行った後、午後4時ごろに火が付けられた。積み上がったお飾りが勢いよく燃え、参拝客が炎を見つめながら手を合わせた。

 女川町浦宿浜の主婦木村茂美さん(49)は長男海斗(あおと)ちゃん(4)らと訪れ「息子が健やかに育つように、平穏な一年でありますようにとお祈りした」と話した。

 東日本大震災後、神社敷地は堤防と同じ海抜約4.5メートルにかさ上げされ、社殿や鳥居は2021年までに整備を終えた。桜谷権禰宜は「どんと祭を心待ちにしている方々がいる。復旧した神社で迎えられてうれしい」と語った。

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