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放水アーチに防災願う 出初め式 石巻地方3市町・消防団

 石巻市、東松島市、女川町で5日、それぞれ消防出初め式が行われた。消防団員らが一斉放水や分列行進などの訓練に臨み、防災の願いを新たにしていた。

■石巻 任務の重さを再認識

一斉放水する石巻市消防団の団員ら

 石巻市の消防団出初め式は同市大橋1丁目の石巻消防署東側の空き地で行われた。市内7地区の団員約1400人のうち約260人が参加し、一斉放水などの訓練を行った。

 式では、各地区のポンプ車など13台が一斉放水を行った。寒空の下、見学に訪れた市民らが放水のアーチを見守った。

 後藤嘉則団長は団員に対し「地域の安心、安全のために尽力しており、心から敬意を表する。近年、全国各地で集中豪雨などの自然災害で尊い命が失われており、出初め式を通して消防団の任務の重要性を再認識し、消防技術の研さんを積まれるよう期待する」と呼びかけた。

 斎藤正美市長は「常に消防技術の習得に努め、有事の際は万全を期して市民の安全を確保する崇高な使命の下、なお一層の活躍を期待する」と式辞を述べた。

■女川 分列行進で士気高める

町内を行進し、士気を高める女川町消防団の団員

 女川町の消防出初め式はJR女川駅前などであった。消防団員や関係者など約140人が参加し、分列行進やポンプ車の一斉放水に取り組んだ。

 同駅前では、指揮者の任命や人員報告を実施。団員らは須田善明町長らの観閲を受け、気を引き締めた。分列行進では、消防車両を伴い駅前商店街「シーパルピア女川」の町道を歩き、士気を高めた。

 女川漁港の岸壁での一斉放水では、掛け声に合わせてオレンジや青、緑といったカラフルな水がアーチを描き、見学の町民から歓声が上がった。

 町生涯学習センターでは、消防団活動に尽力した団員の表彰があり、佐藤孝義団長は「この町の住民、愛する家族の生命財産を最前線で守るのは、われわれ消防団だ。町民の安心安全な生活のため、知識の向上と技術錬磨に努めてほしい」と呼びかけた。

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