えんずのわり、今年も休止 地区の子ども減少 東松島・月浜
東松島市宮戸の月浜自治会は、地区に伝わる国重要無形民俗文化財「えんずのわり」を今年も休止することを決めた。少子化と東日本大震災の影響で地区の小中学生が減少し、対象となる男子が小学生1人のみとなったため、昨年に続いて実施を見送った。
小野重美自治会長(71)は「残念だが、やむを得ない。今後、地区内に男児が増え、保護者の協力が得られれば、再開に向けて相談したい」と話した。
えんずのわりは豊作や無病息災を祈る小正月の鳥追い行事。地区内の男子小中学生が五十鈴神社脇の岩屋にこもり、精進料理を作るなどして共同生活をする。14日夜には民家を巡り、中心行事の「鳥追い」を行う。200年以上の伝統があるとされるが、2022年を最後に行われていない。
鳥追い行事は東日本各地に伝わっていたが途絶えた地域が多く、貴重な習俗を残すとして月浜の行事が06年、国重要無形民俗文化財に指定された。
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