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女川原発・乾式貯蔵施設設置 町議、住民調査 5割超、計画「分からない」

アンケート結果を報告する(左から)高野町議と阿部町議ら

 女川町議の阿部律子、高野晃両氏は16日、東北電力が女川原発(女川町、石巻市)で設置を計画している使用済み核燃料の乾式貯蔵施設に関する住民アンケートの結果を明らかにした。施設の設置計画について、5割超が「分からない」と回答。両氏は「町独自の住民意向調査を行うべきだ」と主張している。

 昨年11月23日から町内約2200世帯に調査票を配布。今年1月6日までに187世帯が回答した。

 設置計画を知っているかとの質問は「分からない」の回答が52%と半数超で、「よく知っている」「少し知っている」の合計(46%)を上回った。東北電が説明会を開くべきかとの質問では、68%が「必要」と答えた。

 施設への賛否は、賛成15%、反対64%、不明21%。賛成理由(複数回答)は「地域活性化に貢献」が最も多く、「再稼働を継続できる」「原子力規制委が認可している」などが続いた。反対の理由(複数回答)は「使用済み燃料の搬出期日と搬出先が未定」が最多で、ほかには「規制委が認可しても安心できない」「使用済み燃料は発生し続ける」など。

 両氏が16日、石巻市役所で記者会見して結果を報告した。高野氏は「住民が施設について十分理解しない状態で、町は施設に対する地元同意を行うべきではない。住民の意向を詳しく把握するため、独自アンケートの実施を求めたい」などと強調した。17日、町に要望する。

 東北電の計画では、原発の敷地内に二つの建屋を整備する。1棟目は2028年3月の運用開始を目指しており、現在、規制委で新規制基準への適合性審査が続いている。

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