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菅田将暉さんら、石巻で舞台あいさつ 映画「サンセット・サンライズ」、公開

舞台あいさつに登壇した(左から)宮藤さん、菅田さん、岸監督

 東京から三陸地方に移住した釣り好き青年と地元住民が織りなすハートフルコメディー映画「サンセット・サンライズ」が公開され、舞台あいさつが18日、石巻市茜平4丁目のイオンシネマ石巻であった。主演の菅田将暉さんらが登壇し、映画への思いや撮影時のエピソードなどを紹介。満員の客席を沸かした。

 舞台あいさつは360席余と収容数が最大の7番スクリーンで行われた。菅田さん、監督の岸善幸さん(山形県最上町出身)、脚本の宮藤官九郎さん(栗原市出身)の3人がトークを展開した。

 東日本大震災後の三陸を舞台にした物語に、岸監督は「被災地の人たちがどう受け止めるか不安だったが、笑ったり、最後は拍手が起きたりしてうれしかった」と感激した。

 宮藤さんは「4年前、3月11日に合わせて石巻を訪れ、ボランティアの人たちから話を聞いた。その時の言葉をセリフに反映できた」と明かした。

 主人公の西尾晋作を演じた菅田さんは「映画の思い出はいっぱいある。釣り船で釣りを練習した時、捕ったタコなどをカキ養殖のおじさんと物々交換した。その時に食べたカキは最高だった」と振り返った。

 「け」(食べなさい)と「こ」(こっちへ来なさい)の方言でしか書かれていない台本のページに菅田さんが戸惑ったエピソードや、菅田さんが溺れるシーンの撮影時に本物のレスキューの人が「大丈夫ですか」と救助に来た話なども披露した。観客からの質問に菅田さんらが答える場面もあった。

 映画は作家の楡周平さん(岩手県一関市出身)の同名小説が原作。新型コロナウイルス禍で会社がテレワークを推奨したのを機に、三陸の港町に移住した主人公が「よそ者」扱いされながらも空き家問題や震災の悲劇と向き合い、地域に溶け込んでいく模様をユーモアを織り交ぜて温かい視点で描いている。

 ロケは気仙沼市、岩手県大船渡市などで行われた。女川町出身の中村雅俊さん、石巻市出身の半海一晃さんが地元住民役で出演している。

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