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無事故、労災ゼロへ 県トラック協会石巻支部が物流セミナー 事業所表彰も

赤間署長(右)から賞状を受け取る遠藤社長
自然災害のリスクを学んだセミナーの参加者

 県トラック協会石巻支部は10日、2025年の新春物流セミナーを石巻市千石町の石巻グランドホテルで開いた。参加した会員事業所の関係者は燃油高騰が経営を圧迫する中、無事故と労災ゼロへ決意を新たにした。

 関係者や来賓計54人が参加。開会式では武山孝好支部長が「トラック運送業の必要性や責任を踏まえ、企業の経済活動に貢献したい。25年は会員事業所が連携し、交通事故と労災の防止に重点的に取り組む」と力を込めた。

 県トラック協会の庄子清一会長は「2024年問題はこれからが正念場。継続して時間外労働時間の短縮に努めてほしい。業界は安全安心の輸送サービスの提供が使命で、安全こそが全てに優先される」と強調した。

 来賓の渥美巌東松島市長は、あいさつで燃油高騰の現状に触れ「トラック運送業は市民の暮らしと経済を守る職種と認識しており、市としても支援していく」と対応する姿勢を示した。

 セミナーでは、気象予報士の岡田沙也加さんが「宮城県と石巻地域の気象・気候変動に学ぶ防災」と題して講演した。「自然災害に対するリスクは先進国が高い。温暖化で気候変動のフェーズが変わってきている」と説明。自然災害から身を守るために(1)過去の災害を知る(2)天気予報について知る-をポイントに挙げた。

 岡田さんは石巻の平均気温が全国の他地域と同様に、この100年で1度近く上昇したことを紹介し「100年後には2、3度上昇し、今の名古屋市のような気温になる」と危惧した。

 この日は、昨年4月1日から9月30日まで実施された第19回交通事故防止運動期間中に無事故、無違反などを達成した14事業所の表彰式(石巻署、トラック協会石巻支部連名表彰)もあった。達成事業所を代表し、マルフジ運輸(石巻市)の遠藤一恵社長が石巻署の赤間博之署長から表彰状を受け取った。

 そのほかの達成事業所は次の通り。 
 遠藤興業、勝又運輸、カネフジ運輸、三條商事、新光運送、大正建設、豊浦建設運輸、南光物流サポート、東日本エス物流、フジイ、マルア運輸、丸伝運輸、ワークス

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