水道利用量、自動検針へ 通信回線活用 女川町、順次切り替え
女川町は1日、住宅などの水道利用量を通信機能で把握する「スマートメーター」を導入し、自動検針を始める。東北電力ネットワークの電力スマートメーターの通信回線を活用する仕組みで、町内で順次切り替えていく。検針業務の効率化が図られ、漏水などの異常発生も早期に把握できるようになる。
スマートメーターは無線通信を使って電気や水道などの使用量を24時間、自動で測る機器。町が住宅などにスマートメーターと無線端末を取り付ける。
町の水道検針は現在、目視で月1回行っているのに対し、スマートメーターは1時間ごとの使用量を自動計測する。検針員や事務を担う町職員の負担が減るだけでなく、トラブル発生の検知が早くなり、早期復旧にもつながる。
町は2023年5月、離島・江島で実証実験を開始。昨年10月からは出島でも機器の設置を進めてきた。1日には計85カ所で自動検針をスタート。今後は半島部を優先的に切り替え、7~8年ほどで町内全体の約3000カ所への導入を目指す。
町と東北電力ネットワークが31日、契約を結んだ。締結式が町役場であり、須田善明町長は「人口が減少していく地域でも高水準のサービスを届けられる。高齢者の見守りなどにも役立てたい」と述べた。
同社石巻電力センターの斎藤清晴所長は「住民の暮らしを便利にするのはもちろん、町が取り組む働き方改革や防災対策など、地域の課題解決にもつなげていきたい」と語った。
県内では21年に名取市が実証実験を始め、22年に同社と契約。市内で順次導入している。
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