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考えよう地域交通 > 石巻・河北、デマンドタクシー導入 桃生は乗り合い制に 4月から

新年度の公共交通の在り方を協議した協議会の委員ら

 地域公共交通の見直しを進める石巻市は2025年度、河北地区の住民バスを廃止し、代わりに「デマンド乗り合いタクシー」を導入する。住民のニーズを反映させた。桃生地区では利用が好調な地区内限定のワンコインタクシーを乗り合い制に転換する。河北、桃生両地区とも運行日を週5日(月~金)に増やす。いずれも4月1日から実施する。

 河北地区は現在、定時定路線(一部デマンド)の住民バス4路線がそれぞれ週2回運行している。通院などで利用する高齢者らから運行日の拡大を求める声が上がっていた。乗り合いタクシーに切り替えることで運行効率を高め、稼働日を拡大。自宅から目的地まで乗車できるため、バス停への移動の負担も軽減される。

 時間は午前8時~午後5時。運賃は1人500円(小学生と障害者は半額、未就学児は無料)。新年度から全世帯が支出する協力金を河北地区でも導入し、初年度は年500円とする。河北地区内を通る北上、雄勝両地区の住民バスは従来通り利用できる。

 桃生地区も乗り合い制に変更することで効率を向上させ、運行日を現在の週3回から拡大。運賃は現在、人数を問わず1運行500円だが、1人500円(同)に変更する。

 市地域公共交通活性化協議会の本年度2回目の会合が1月30日、市防災センターであり、各地域や関係機関、運行事業者の代表者らでつくる委員が協議し、承認した。

 市地域振興課の佐々木学課長は「路線バスと競合しない範囲で利便性を向上させるよう検討した。バス停が遠いなど、これまで利用しづらかった方々に使ってもらう一歩にしたい」と語った。

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