移住者視点で課題提起 東松島市議会、地域おこし隊員と懇談 「未来」議題

地域の課題を共有し市政に反映させようと、東松島市議会は1月23日、市地域おこし協力隊員らとの懇談会を市役所で開いた。市議9人、協力隊の現・元隊員ら13人が4班に分かれ「東松島の未来に望むこと」を議題に意見を交わした。
隊員らが移住者の視点から市の課題を提起し、地域を知る議員の知識と合わせて班ごとに打開策を考えた。
2023年に就任し空き家・空き店舗対策を担う河野誠さんは「近隣から観光客が来なければインバウンド(訪日客)も来ない。市の魅力が仙台圏にも周知されていない」などとPR不足を指摘。野蒜海岸に焦点を当てた観光戦略を提案した。
市移住コーディネーターの松井薫さんは「鳴瀬地区の自然は移住者に魅力的だが、車がないと生活に不自由する点が老後の不安になる」といった生活課題を挙げ、デマンド型タクシー「らくらく号」の利便性向上などを求めた。
課題の打開策として各班からは「移住者に生活体験記を発信してもらう」、「農漁業を知ってもらうためのインターン制度を設ける」、「業界を挙げた1次産業の効率化」といった提案があった。
小野恵章議長は「協力隊と市議の活動は(地域振興など)共通点が多いが、違った目線で素晴らしい提言を頂いた。市議会2月定例会にも生かされると思うので、市民にぜひ傍聴してほしい」と述べた。
懇談会は、開かれた市議会を目指して毎年度開催する。本年度は市農業委員会との懇談に続き2回目。
関連リンク
- ・考えよう地域交通 > 石巻・河北、デマンドタクシー導入 桃生は乗り合い制に 4月から
- ・多機関連携、「信念対立」克服を 石巻圏域子ども・若者支援協、実務者会議で探る
- ・水道利用量、自動検針へ 通信回線活用 女川町、順次切り替え
- ・物価対策など増額補正 石巻市議会臨時会、予算案を可決
- ・小学生と笑顔であいさつ 日本製紙石巻野球部が見守り活動、シーズン前最後