平安の調べ、篳篥・龍笛・笙 石巻で雅楽コンサート 160人を魅了
世界的に活躍している雅楽奏者ユニット「雅楽三昧 中村さんち」のコンサートが1月28日、石巻市大瓜の井内会館であった。地域住民ら約160人が来場し、平安文化が薫る優雅な調べに聴き入った。
ユニットは篳篥(ひちりき)の中村仁美さん、龍笛(りゅうてき)の中村香奈子さん、笙(しょう)の中村華子さんで構成する。コンサートでは「やたらな越天楽」や「なんだい?輪台?」といった曲目を演奏した。伝統奏法に加え、リズムを独自にアレンジした曲も披露。荘厳な音色を会場に響かせた。
楽器や曲の説明を交えたトークもあり、来場者を楽しませた。「篳篥の吹き口は何で作られているでしょう? 石巻の北上川周辺にも生えているカヤ(ヨシ)です」との解説に、会場からは感心の声が上がった。擬音化した旋律を声に出して歌う「唱歌」を来場者が体験する場面もあった。
友人2人と訪れた同市沼津の主婦鈴木春江さん(71)は「生の演奏は初めてで、テレビで聴くよりも素晴らしかった。楽器の成り立ちの説明が面白かったし、奏者の衣装もすてきだった」と話した。
コンサートは同市稲井地区で森林再生活動に取り組む市民団体「たぶのきネットワーク石巻」が主催した。
関連リンク
- ・文化庁・地域功労者表彰 皿貝神楽保存会が受賞、長年の継承活動を評価
- ・「住民の課題に配慮」 伊藤復興相、女川を視察
- ・UPZ5市町への核燃料税交付金 県、増額へ 東松島は2.5倍、1000万円に
- ・知られ“ザル“生態、紹介 石巻・鮎川で企画展 金華山パネル展も
- ・工夫光る力作260点 技術・家庭科、小中学生の作品展 きょうまで・石巻