「住民の課題に配慮」 伊藤復興相、女川を視察
伊藤忠彦復興相は1日、東日本大震災で被災した女川町中心部などを視察した。町まちなか交流館や大型冷凍冷蔵施設「マスカー」などを訪れ、地域の復興状況について須田善明町長らの説明を受けた。
須田町長は交流館のジオラマを基に、町中心部の復興まちづくりを紹介。伊藤氏に対し「復興関連のハード事業が完了し、町は今後20年を考えるスタートラインに立った。中核産業の水産業をどのように維持していくかが課題だ」と話した。
マスカーでは女川魚市場買受人協同組合の石森洋悦理事長が案内。津波を受けると自動的に壁面パネルが外れて波が通り抜ける防災構造などを解説した。
マスカーは震災後、中東・カタールから約20億円の援助を受けて組合が整備した。日本・カタール友好議員連盟の事務局長を務める伊藤氏は「女川の中学生が先日、カタールを訪問したと聞いた。復興の中で交流が生まれている。カタールの方々にあらためて感謝を申し上げたい」と述べた。
視察中、同行していた町議が町の災害公営住宅に関して、家賃の減免など支援施策の検討を求める場面もあった。伊藤氏は視察後「住人の皆さんが抱える今後の課題も見えた。復興庁でも改めて配慮するよう指示した」と語った。
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