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使用済み核燃料、乾式貯蔵施設の懸念指摘 市民団体が学習講演会 女川

女川原発で計画されている乾式貯蔵施設について参加者が理解を深めた学習講演会

 東北電力が女川原発(女川町、石巻市)敷地内に設置を計画する使用済み核燃料の乾式貯蔵施設を巡り、同原発の停止を求めている市民団体「原発問題住民運動県連絡センター」などは2日、同施設に関する学習講演会を女川町まちなか交流館で開いた。

 日本科学者会議(東京)原子力問題研究委員会委員の岩井孝さん、青森県労連議長で核燃料サイクル施設立地反対連絡会議共同代表の奥村栄さんがそれぞれ講演した。

 東北電は同施設への使用済み燃料の貯蔵を一時的な保管としている。保管後は日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)に搬出する方針だが、具体的な時期は定まっていない。

 岩井さんは、再処理工場が完工延期を繰り返し稼働の見通しが立たないとして、女川に長期間、使用済み燃料が留め置かれる懸念を指摘。奥村さんは「原発が動くから使用済み燃料が出る。使用済み燃料を出さないためには、原発を止めるしかない」と強調した。

 学習講演会には町内外から約60人が参加。立地自治体に対し今後、乾式貯蔵施設設置に同意しないよう求める署名活動を本格化させる方針も確認した。

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