水道管、共同で衛星調査へ 石巻広域企業団と宮城・福島の9市町村 10日締結式
石巻地方広域水道企業団(石巻市と東松島市)と県内4町村、福島県の5市村は2025年度、人工衛星を使った水道管の漏水調査を共同で実施する。水漏れ調査を簡略化し、業務の効率化と経費削減につなげる。水道管の劣化状況を早期に把握し、事故防止を図る。
企業団以外で参加する市町村は宮城県蔵王、川崎、山元3町と大衡村、福島県いわき、喜多方、南相馬、伊達4市と泉崎村。10日に関係者が宮城県庁で基本合意締結式を開く。
調査は人工衛星から地上に電磁波を当て、反射した電磁波のデータから水の流れ方や水量などを分析し、地図上に漏水した場所が示される。
漏水調査はこれまで企業団や市町村が個別に実施し、技術職員らが水道管の音を聞くなどして漏水の有無を判断してきた。人工衛星を使うことで漏水箇所の範囲が絞られるため、時間短縮と人件費の削減が期待できる。
人工衛星による共同の漏水調査は、宮城県内の11市町(気仙沼、白石、角田、登米、栗原、富谷、村田、柴田、丸森、大郷、涌谷)と福島県の相馬地方広域水道企業団が24年3月に協定を結び、本年度実施している。10以上の自治体や事業体が県をまたいで協力する同様の取り組みは、東北以外では例がないという。
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