産金と金華山、歴史学ぶ 石巻市博物館で企画展 3月23日まで

石巻市開成の市博物館で、東北の産金の歴史をテーマにした日本遺産「みちのくGOLD浪漫」を同市の視点で読み解く第10回企画展「みちのくの金と金華山」が開かれている。3月23日まで。
同市の「金華山道」と「金華山詣(もうで)」が2022年7月、みちのくGOLD浪漫の構成文化財に追加認定されたことを受け、市博物館が企画した。産金と金華山をテーマに設定。東北の地質や奥州藤原氏と金の関わり、金華山が金を求める人々の信仰を集め、観光地化していった変遷などを紹介する。
展示は、日本遺産の構成文化財含む284点で、石巻市北上町の長塩谷地区で出土した金箔(きんぱく)が施された板碑や、県内に金山があったことを示す文書、金華山詣の道を描いた絵図など。金を採取するために使われた「ゆり板」などの道具もある。
市博物館が所蔵する資料のほか、GOLD浪漫の推進協議会に加わる涌谷町や陸前高田市など県内外の団体や施設、個人から協力を受け、東北各地の金に関する資料を集めた。
市博物館学芸員の泉田邦彦さん(35)は「展示をきっかけにGOLD浪漫について知識を深めてもらい、ゆかりのある地域に足を運んで歴史を体験してほしい」と話した。
企画展に関連し「わくや万葉の里天平ろまん館」(涌谷町)の従業員で、02年に「世界砂金掘り大会」ジュニア部門で優勝した大崎敬明さんを講師に迎えた砂金採り体験のワークショップを開く。会場は博物館が入るマルホンまきあーとテラス(市複合文化施設)1階アトリエ。日時は2月9日、3月1日、9日の午前10時~正午、午後1時~3時(3月1日は午前のみ)。参加費500円。3月1日には博物館学芸員が講師を務める講座を同施設小ホールで開く。
企画展の観覧料は一般600円、高校生300円、小中学生200円。常設展も観覧できる。連絡先は市博物館0225(98)4831。
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