SDGs推進へ圏域一丸 石巻3市町の社員ら、セミナーで理念共有
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石巻地方2市1町は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の推進で連携する「いしのまき圏域SDGsパートナー」の企業などを対象にしたセミナーを開いた。石巻地方の事業所などから約70人が参加。パートナー企業の先進事例を共有し、SDGsの理念に理解を深めた。
プラスチックのリサイクルを推進する「花王」(東京)が、石巻市で大量に廃棄されているポリエチレンテレフタレート(PET)製漁網を再利用して開発したアスファルト改質剤について紹介。道路舗装会社「日本道路」、水産商社「ニチモウ」(いずれも東京)と連携し、再利用が難しいため焼却処分している廃漁網を粉砕・加工して改質剤に加え、アスファルトに混ぜ込み舗装強度を向上させたとする試験結果を報告した。
花王テクノケミカル研究所の橋本良一氏は「舗装の高耐久化で工事を減らすことができれば、渋滞を抑制でき、車の燃費向上にもつながる」と強調。「石巻で発生する廃漁網の85%を有効活用できる可能性がある。焼却で二酸化炭素を排出してきた漁網を再利用し、新たな循環経済を石巻から発信する」と述べた。
第2部のカードワークでは、SDGsの17のゴールカードを使い、参加者が取り組んでいる業務とのつながりを考え、行動に生かす視点を探った。
セミナーは1月20日、石巻市穀町の市ささえあいセンターであった。いしのまき圏域SDGsパートナーは昨年11月末現在、1097団体が登録している。
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