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環境美化優良校表彰 石巻・渡波中に協会長賞 海岸清掃、地域連携姿勢を評価

賞状を受け取った生徒ら
清掃活動で、砂浜のごみを拾い集める生徒ら=2023年11月15日

 環境美化活動に取り組む小中学校をたたえる本年度の「環境美化教育優良校等表彰」で、石巻市渡波中(生徒283人)が県内で唯一の受賞校に選ばれた。東日本大震災で一度は途絶えた地元海水浴場の清掃活動を13年ぶりに再開させ、地域と連携する姿勢が評価された。優良校として協会長賞に輝いた。

 同校は2006年、石巻海上保安署から海上保安協力校に指定され、渡波海水浴場の清掃を始めた。震災で学校が被災して活動を中断したが、23年に再開。2年生を中心に年1回、保護者や海上保安署職員らも参加し、浜に漂着したごみを拾い集めている。

 表彰は都内の飲料メーカー6団体でつくる公益社団法人食品容器環境美化協会が主催。担当者が17日に来校し、代表生徒に賞状と賞金5万円の目録を渡した。担当者は「ふるさとの海の美しさを守るため、ささやかでもできることを見つけてほしい」と呼びかけた。

 2年の色川龍伸さん(14)は「海岸のゴミを魚が誤って食べると海の生態系に影響を及ぼしてしまう。渡波の自然と景観を守るために、今後も活動を続けたい」と力を込めた。

 同校は清掃と並行し、海水浴場近くの松原再生にも取り組む。賞金は昨年植樹した苗木1200本の管理費に充てる。

 本年度の同表彰では、全国から最優秀校に4校、優秀校に6校、優良校に21校が選ばれた。

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