海で働く決意新た みやぎ漁師カレッジ、12人に修了証 石巻魚市場で閉講式
漁業の担い手の育成や若手漁師のスキルアップを目的とする「みやぎ漁師カレッジ」の長期研修の閉講式が21日、石巻市の石巻魚市場であった。県と県漁業就業者確保育成センターが2017年度に開講して以来最多となる13人が受講し、12人が修了証を受け取った。
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受講者は石巻地方と気仙沼市、亘理町の10~40代の男女。全員が受講前から漁業者として就労しており、昨年7月から今年2月までの8カ月間、水産関係の法制度などを学ぶ座学で知識を深めたほか、漁船漁業のノウハウを習得したり、1級小型船舶操縦士の資格を取得したりした。
県水産林政部の長谷川新副部長が「働く現場は違えど、宮城の水産業を支える人材になることを期待している」とあいさつ。一人一人に修了証を手渡した。
東松島市の地域おこし協力隊として活動する工藤亮太さん(30)は青森県野辺地町出身。昨年1月に東京都練馬区から移住した。普段は同市大曲浜でワカメ養殖や定置網漁に従事する。「移住前は海の仕事は未経験だったので、毎日が勉強。海図の見方など基礎知識を丁寧に教えてもらえた」と喜んだ。
石巻市谷川浜で家族とホヤ種を養殖する奥津瞭さん(32)は漁師3年目。「フォークリフトの資格を取り、技能も高められた。自分のできることが増えたので、今以上に仕事を頑張る」と意気込んだ。
漁師カレッジは16年度に短期研修として始まり、17年度から長期が加わった。
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