閉じる

DXで業務効率化を 県、石巻で企業支援セミナー 導入成果の発表も

参加者はデジタル化による業務効率化について学んだ
キントーンの特長などを紹介する熊谷氏

 県東部地方振興事務所が主催する本年度の企業支援セミナー「はじめよう! 身の丈DX(デジタルトランスフォーメーション)セミナー&展示・体験会」が6日、石巻市あゆみ野5丁目の県石巻合同庁舎で開かれた。参加者はデジタル化による業務効率化の推進について理解を深めた。

 石巻地方などから26社の80人が参加した。セミナー第1部は、DXのコンサルを手がける合資会社スマイルアップ(登米市)の熊谷美威(みのる)代表が講師を務め、ソフトウエア開発会社サイボウズ(東京)の業務アプリ作成ツール「kintone(キントーン)」について説明した。

 熊谷氏は「DXはメリットが非常にある。取り組まなければ損失が大きい」と強調。「キントーンは全国で3万7000社が導入し、利益を上げている」と語った。

 部門別の社内情報を集約して社員全員で情報を共有するといった業務効率化につながる特長や、活用した企業の業務改善事例なども紹介した。

 水産加工業「ヤマウチ」(南三陸町)の山内恭輔専務は、キントーン導入のきっかけや成果などを発表。「2013年ごろに新しい工場を建てた時、チームで仕事をしたくて導入した。社員一人一人が意思決定できる仕組みをつくることができた。無駄を省いて残業をなくし、完全週休2日制にした」と成果を強調した。

 参加者からは「キントーンは在庫管理に活用できるか」といった質問があった。

 第2部は県産業技術総合センターが、県内ものづくり企業に対する人工知能(AI:Artificial Intelligence)やIoT:Internet of Things(モノのインターネット)などのデジタル技術の活用支援について事例紹介した。AI・IoTツールの展示・体験会もあった。

 県東部地方振興事務所は、専門知識がなくても導入できるデジタルツールや導入事業者の具体的な事例を紹介することで、企業がデジタル化・DXに取り組む最初の一歩を後押しする目的で企画した。

関連リンク

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ