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WEリーグ マイナビ仙台、石巻で後半戦5試合 強豪が相手、若手の成長に注目

カップ戦の新潟戦で、相手選手と競り合う遠藤選手(右)=2024年10月9日、仙台市のユアスタ仙台

 女子サッカー、WEリーグは3月1日、後半戦が開幕する。マイナビ仙台レディースは5月まで石巻市のセイホクパーク石巻(石巻市総合運動公園)で5試合を戦う。対戦相手は首位の浦和レッズをはじめ、4チームが上位5位以内。仙台には年代別の日本代表で活躍するなど、若手有望選手が多く、強豪相手にさらなる成長が期待される。

【マイナビ仙台の石巻開催試合】
3月 2日(日) サンフレッチェ広島レジ―ナ
3月16日(日) 日テレ・東京ヴェルディベレーザ
4月13日(日) アルビレックス新潟レディース
4月26日(土) 三菱重工浦和レッズレディース
5月17日(土) 長野パルセイロレディース
(試合開始はいずれも午後2時)

 仙台は前半戦11試合を2勝1分け8敗の10位で折り返した。総得点8のうち2得点を挙げたのがMF大西若菜選手(22)、MF石坂咲樹選手(21)、MF佐々木美和選手(29)の3人。

 大西選手は日体大在籍中の昨年10月から、特別指定選手としてマイナビの試合に出場。2月に正式に加入した。石坂選手は仙台市出身で、マイナビの下部組織で育った。

 昨年11月のホーム・ノジマ相模原戦で2人が持ち味を発揮したゴールが生まれた。石坂選手が左サイドからドリブルでDFをかわしゴール脇に侵入。中央に左足でパスを送り、走り込んだ大西選手が右足で蹴り込んだ。

 「相手の背後を狙うというチームの戦術が成功した」と石坂選手。4分後、左足でゴールも決め、「チャンスをもらったら結果を残す、という思いを実現できた」と振り返る。

 佐々木選手は仙台市出身でオーストラリアのチームで技を磨き、2023年9月、5季ぶりに復帰した。昨年11月の埼玉戦、終了間際にゴール前に走り込んで決勝ゴールを決め、シーズン初勝利を呼び込んだ。

 10代のMF遠藤ゆめ選手(19)とFW津田愛乃音(あのん)選手(17)は1得点を記録。遠藤選手は多賀城市出身。ドリブルが魅力で2023年から年代別日本代表候補合宿に参加している。

 津田選手はユース所属のトップチーム出場可能選手。170センチと長身でフィジカルが強く、スピードを兼ね備える。Uー17アジアカップの初戦タイ戦で2ゴールを挙げた。

 同じ高校2年にドリブルや切り返しが得意なMF菊地花菜選手(17)がいる。昨年、Uー17(17歳以下)女子ワールドカップ(W杯)ドミニカ共和国大会に津田選手とともに出場した。

 守備陣では、左サイドバックの佐々木里緒選手(20)がU-20日本代表の主力として昨年9月のコロンビア大会準優勝に貢献した。左足の正確なクロスと鋭い縦パスで好機を作る。

 マイナビ出身で海外で活躍する選手は英国マンチェスター・ユナイテッドのMF宮沢ひなた選手(25)ら5人。マイナビの若手は海外クラブも注目している。

「縁」を「力」に 遠藤、石坂両選手

 遠藤ゆめ選手と石坂咲樹選手はマイナビ仙台のジュニアユース時代、セイホクパーク石巻で多くの試合を経験した。WEリーグの選手に成長した今、石巻との縁を力に変え、勝利を目指す。

 遠藤選手は中学生の時、セイホクパークで開催されたマイナビ・トップチームの試合でボール拾いを担当した経験が印象深いという。

 「憧れの選手のプレーや笑顔で対応してくれた人間性の豊かさに触れ、わくわくした気分で帰宅することが多かった。今、自分がピッチで表現する立場になり、子どもたちに楽しみにしてもらえるようなプレーをしたい」

 両親は石巻市和渕の出身。父母双方の祖父母が仙台での試合観戦を楽しみにしていた。「WEリーグで初めて勝った時、おばあちゃんがめちゃくちゃ手を振ってくれた。石巻での試合は特別。負けたくないという気持ちを出して全力で戦いたい」と意気込む。

 石坂選手は中3の冬、東北のチームが集まるマイナビカップで優勝した経験が思い出深いという。当時からサイドハーフやボランチなど中盤が主戦場でゴールを量産していた。

 「石巻のサッカー場は観客席が近く、観客との一体感を味わえる。一戦一戦集中して勝利をつかみたい。積極的にゴールに向かう姿勢を見てほしい」とアピールする。

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