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竹灯籠1133本ともす 震災犠牲の市民を追悼 東松島・キボッチャ

鎮魂の祈りを込めて手を合わせる参加者

 東松島市野蒜の防災体験型宿泊施設「KIBOTCHA(キボッチャ)」で11日、東日本大震災の犠牲者を追悼する慰霊祭が開かれた。震災で犠牲になった東松島市民の数と同じ1133本の竹の灯籠に、参加者が明かりをともし、会場は温かな光に包まれた。

 砂の彫刻家で市地域おこし協力隊員の保坂俊彦さんが制作したサンドアートの前に献花台と燭台(しょくだい)を設置。参加者はろうそくに竹灯籠から火を移し、燭台に並べて鎮魂を祈った。

 同市出身のバイオリン奏者鹿嶋静さんの演奏、青森県南部町出身の歌手坂本サトルさんの歌もあった。

 同市新東名2丁目の無職千葉よし江さん(58)は「小中学校の友人が亡くなったので、安らかに眠ってほしいと願った」と話した。

 キボッチャを運営する貴凛庁の三井紀代子代表は「大切な人を亡くした人の心は簡単に癒えるものではない。キボッチャが皆さんの気持ちのよりどころになるような活動をこれからも続けていきたい」と話した。

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