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色彩模様いしのまき・厳選集(3) 黄、金

 石巻地方の印象的な色に迫った写真企画「色彩(いろいろ)模様いしのまき」が52回の連載を終えた。担当した記者の撮影時の思い出とともに、厳選した写真を紹介する。

<黄> 土手染める、まばゆい春 菜の花(石巻市桃生町)

土手沿いを黄色く染める菜の花

 群生する菜の花を探し、記憶を頼りに石巻市の北上川沿いに通った。県道を走り河北地区から桃生地区へ入ると、土手一面に思い描いたままの黄色いじゅうたんが広がった。菜の花畑の中にいるような一枚をイメージし、ぼかした花を手前に写し込ませた。(及)=2023年4月23日掲載
 

<黄> 落葉の絵画、山門が額縁 龍泉院のイチョウ(石巻市水沼)

山門の外から見た境内。イチョウの落ち葉が一面に広がり、黄色く染まった参道が本堂に向かって延びる

 山門の向こうに落ち葉の道が続く光景に心を奪われた。参道脇に立つ樹高23メートルのイチョウを画角から外すのは勇気が要ったが、直感を信じた。紅葉は最適なタイミングの見極めが難しく、時間帯を変えながら何度も現地に足を運んだ。掲載できたのは最初に寺を訪れた2年後だった。(保)=2024年11月10日掲載
 

<金> 手入れ続けて輝き再生 ヨシ原(石巻市北上町)

西日を受けて黄金色に輝くヨシ原。風にそよぐヨシは「日本の音風景百選」にも選ばれている

 冬のヨシ原はよく黄金色と表現される。ならば、できるだけ光り輝くヨシを写そうと決めた。通常はあまり使わない完全な逆光の構図と、太陽が山の尾根に隠れる直前の時間を選んだ。反射するヨシがまぶしくて、レンズ越しでも少し目がくらんだ。(保)=2023年1月8日掲載

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