大曲浜で語り部、札幌出身の東北大生が活動 かつての住民との縁きっかけ 東松島
東日本大震災で甚大な被害を受けた東松島市大曲浜地区で、かつての住民との交流をきっかけに、札幌市出身の東北大1年後藤優太さん(19)=仙台市=が語り部活動を始めた。震災を経験していない葛藤を抱えながらも、未来の命を守るために地区の「あの日」を語り継いでいく。(横井里花)
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26日、大曲浜新橋近くの交差点。被災地視察で訪れた北海道の高校生ら約10人に後藤さんが説明した。「ここから5本目以降の電柱は津波で倒され、つかまっていた人も流された。4本目と5本目。この1本の差が境界線になりました」
震災当時は5歳で、英国で暮らしていた。現地でも大きく報道され「子ども心にも大変なことが起きたと感じた」と振り返る。2012年3月の帰国後は札幌市で生活。中学1年だった18年9月、北海道胆振東部地震を経験した。「災害が起きたとき、自分はどう動くべきなのか」。防災への関心が高まった。
高校入学と同時に北海道の高校生防災サークル「BLOSSOM(ブロッサム)」に加わった。23年春、研修で震災の被災地を初めて訪問。大曲浜地区住民が集団移転した東松島市あおい地区の地区会会長を務める小野竹一さん(77)に出会った。
あおい地区の住民主導のまちづくりの話を聞き、地区で毎年掲げられる「青いこいのぼりプロジェクト」にも参加した。「大曲浜をもっと知りたい。自分の言葉で大曲浜を発信してみたい」と、語り部への挑戦を決意。小野さんから震災当時の状況を聞き取り、準備を進めてきた。
26日の活動を見守った小野さんは「自分の感情や意見も含めて話し、参加者に問いかけをしていたのが良かった」と語り、伝承の輪の広がりに期待する。
「不安はあったが真剣に聞いてもらえ、伝えることはできたと思う」と後藤さん。「縁が巡り巡って、今ここにいる。未来の命を守れる可能性があるなら、自分が語り継ぎをする意義はある」と力を込めた。
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