選手と子育て両立しながら挑む 車いすバスケ女子の藤井

 3大会ぶりの大舞台に戻ってきた。パラリンピック東京大会の車いすバスケットボール女子で、日本代表の藤井郁美(38)=SCRATCH、宮城県角田市在住=が25日、初戦のオーストラリア戦に先発出場し、勝利に貢献した。2014年に男児が誕生。選手と子育てを両立させるチームの大黒柱は、悲願のメダル獲得に向けて突き進む。

 73-47。勝利の瞬間をベンチで見届けると、緊張から解放されたように笑顔があふれた。「本当にうれしい。自信になる」。日本が最後に出場した13年前の北京大会を知るのは藤井を含めて3人だけ。日の丸を背負う覚悟をチームに背中で示し続ける。

 母親になってもプレーが続けられるのは周囲の協力があるから。週3回の練習がある時は、所属チームの代表だった元車いすバスケ選手の椎名光男さん(70)=宮城県亘理町在住=が世話をする。夫の新悟さん(43)も元日本代表で、男子の強豪宮城MAXに所属している。

 藤井を長年指導する日本女子代表の岩佐義明監督(宮城県山元町出身)は、選手に子供が生まれてもプレーを続けられるような環境をつくることを理想に掲げてきた。藤井に対し、「大会に向け、しっかりと練習に取り組んでくれた」と話す。1年延期で迎えた大会。本番まで充実した時間を過ごせたことを強調する。

 勝利の余韻に浸る間もなく、藤井は表情を引き締める。「いいスタートが切れた。一戦一戦、全力で戦い抜く」と意気込んだ。
(剣持雄治)

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