地場産業支えた「高畠鉄道」の軌跡 宮城へ延線模索の記録も

開通直前の高畠鉄道(高畠町郷土資料館所蔵)

 大正-昭和期の半世紀余りにわたって山形県高畠町を走った旧高畠鉄道の運営会社設立100年を記念し、開業当時の写真や資料の企画展が同町郷土資料館で開かれている。宮城県内への路線延長を模索した記録などもあり、地域の近代化に寄与した功績を今に伝える。

 高畠鉄道は最長で町内の糠ノ目(現JR高畠駅)-二井宿間10・5キロを運行した。最大で年間延べ110万人超が乗車したほか、肥料や石炭の搬入、高畠産の果物の輸送にも用いられ、地場産業を支えた。

 地元有志が1921年2月、共同出資で運営会社「高畠鉄道」を設立し、22年3月に5・3キロの区間で開業。戦時中に事業主体が山形市の「山形交通」へ統合された。旅客数は60年代半ばをピークに自動車の普及や水害の影響で減少に転じ、経営悪化で74年に全線が廃止された。

 企画展には車両や駅舎などの写真パネル約60点が並び、駅長の制帽や連絡用電話機など資料約30種を公開中。高畠町に隣接する宮城県七ケ宿町を経て白石市まで延線しようと、大正期に国へ許しを求めた申請文書のパネルもある。

 青木敏雄館長は「町民の夢と希望を運び、郷土に発展をもたらした鉄道だ。地方の鉄道がたどった歩みを感じてほしい」と話す。

 11月30日まで。月曜と祝日は休館。入館料は一般100円、学生50円。高校生以下は無料。11月3日(文化の日)は無料開放する。連絡先は町郷土資料館0238(52)4523。

高畠鉄道の歩みを伝える企画展

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