障害者アートが彩った閉会式 東京パラ五輪、作家の個性が反響呼ぶ

 5日閉幕した東京パラリンピックの閉会式で、東日本大震災の被災3県で活動する知的障害のあるアーティスト10人の作品が紹介され、個性的な色使いなどが反響を呼んだ。支援関係者は「同じ境遇の人たちの刺激や自信になった」と手応えを感じている。

東京パラリンピックの閉会式で、フィールドに映し出された「おりがみ」=5日午後8時45分ごろ、国立競技場

 作品は旗手の入場や納火の場面で、プロジェクションマッピングを使ってフィールドに投影された。

 障害のある人のアートをテーマにする「るんびにい美術館」(岩手県花巻市)からは、八重樫道代さんら6人の作品が紹介された。運営する社会福祉法人光林会(同)によると、八重樫さんは「みんなに私の絵を見てほしい」と喜んだという。

八重樫道代さんの「おりがみ」

 高橋盛一就労支援センター長は「パラスポーツだけでなく、アートも発信できた」と意義を語る。会員制交流サイト(SNS)を通じ「感激した」などの反応が多く寄せられた。同館からは小林覚さんや工藤みどりさん、佐々木早苗さん、高橋南さん、故八重樫季良さんの作品も使われた。

 就労施設「多夢多夢舎中山工房」(仙台市青葉区)で創作を続ける郁美さんと渡辺昌貴さんの作品も登場した。大越裕生施設長は「渡辺さんは『すごいなあ』と話していた。世界規模のイベントに関われるのは、小さな施設にとって大きいこと」と話す。

土屋康一さん「無題(葉っぱ)」

 社会福祉法人安積愛育会(郡山市)の創作プロジェクト「unico(ウーニコ)」から披露されたのは、安斎隆史さんと土屋康一さんの作品。法人が運営する「はじまりの美術館」(福島県猪苗代町)によると、土屋さんは「海外の人に見てもらえてうれしい」と感激していたという。岡部兼芳館長は「施設の他の作家たちにもいい影響があった」と語った。

渡辺昌貴さん「ビル」

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