ワクチン「後遺症、私も同じ」 社会的サポート求める声、全国から多数

全国各地から寄せられた声の一部。切実な苦しみがにじむ

 新型コロナウイルスワクチン接種後に長引く不調に関する河北新報社の報道に対し、全国各地から「私も同じ」などの声が多数寄せられた。接種との因果関係が公的に認められず、社会的な不利益を被っているとの訴えが目立つ。

 仙台市出身の23歳女性は接種後、約2カ月も激しい倦怠(けんたい)感などが続く実態を知ってほしいと「読者とともに 特別報道室」に情報を寄せた。河北新報社は17日付朝刊で「『ワクチン後遺症』知って」の見出しで、女性の体験を報じた。

 「うちの娘も記事の『23歳女性』と同じ状態で苦しんでいます」。記事を読んだ広島県の女性(38)は、高校3年の長女(17)の経過をメールで寄せた。

 長女は8月下旬、1回目の接種をした当日夜から頭痛や吐き気などが続き、現在も通学できずにいる。複数の病院を受診したが、検査で「異常なし」「因果関係不明」とされた。

 「公的に『ワクチン後遺症』と認められないため、不登校と扱う教員もいる。大学受験を控えた娘は身体の苦しみに加え、周囲の無理解による精神的負担も大きい」と女性。長女は接種前まで病欠はなく、部活動で全国大会に出場するなど健康だったという。

 同様に通学できない状態が続く兵庫県の高3女子(18)の母親(48)も「受験に臨めるか心配」とメールに窮状をつづった。母親は電話取材に「どの病院、どの相談窓口も、たらい回し状態。何ら社会的サポートがないまま娘は『運が悪かった』で済まされてしまうのか」と声を詰まらせた。

 仕事や日常生活に支障が出ている社会人からの訴えも相次いだ。北海道の男性(46)は1回目接種直後の9月中旬から全身のしびれや発熱などで車いす生活となり、休職が続く。

 神奈川県の30代主婦は同下旬、接種会場でアナフィラキシーが生じて救急搬送され治療を受けた。自宅療養の今もほぼ寝たきりの状態で、育児などもままならないという。

 「私も『23歳女性』と同意見。ワクチンに反対、推奨の対立軸で語らず、後遺症に苦しむ人が存在する事実に、社会はきちんと向き合うべきでは」。電話取材に主婦はこう問い掛けた。

メールや電話、LINEで体験談

 「ワクチン後遺症」を訴える本人や家族からの実名のメールや電話は29日までに12都道県から18件届いた。このほか特別報道室の無料通信アプリ「LINE」にも多数の体験談が寄せられた。

 厚生労働省予防接種室の担当者は「接種後に長引く症状が患者ごとに多様すぎる場合、全てを『ワクチン後遺症』と認めるのは難しい。頭痛や倦怠感など主訴(主な症状)がバラバラだと、各患者と医療機関の間で納得のいく対症療法を講じてもらうしかない」と話す。

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